理事長ご挨拶
理事長 小林徹
学校法人京都成安学園は、本年、創立100周年を迎えました。これもひとえに、皆様方のご理解とご協力の賜物であると心から感謝申し上げます。
さて、本法人は、大正9(1920)年、女性の社会的・経済的地位を向上させることを目的として、学祖 瀬尾チカが京都の地に「成安裁縫学校」を設立したことをもって発祥としています。時代が昭和、平成、令和と流れる中で教授する内容や育成する人材像は変化してきていますが、建学の精神「成安」と校訓「誠と熱」という学祖の２つの教えに基づき、実学の精神は揺るぐことなく成安造形大学に受け継いでいます。また、昭和5(1930)年に開園し本年90周年を迎える成安幼稚園は、今もなお建学の地 京都において幼児教育の拠点であり続けています。社会の仕組みや教育のあり方が大きく変化している現代において、学祖の教えを今一度確認し、実践することで、これまでの教育をより一層発展させることを皆様方にお約束いたします。
本学園では学園創立100年を記念し「Connect100」をテーマとする記念事業を計画いたしました。高等教育、幼児教育を取り巻く環境や社会状況が多様化・複雑化する中にあって、大学における新棟の建設を含む「クリエイティブキャンパス計画」と幼稚園における「遊戯棟等建替事業」を記念事業の中核に据えております。いずれも教育・保育環境を充実させる取り組みで、教育・保育内容の充実とともに良質な環境を提供し、学生・園児の学びや育ちを最大限サポートするものです。
そのほかにも、記念展覧会など芸術大学ならではの記念事業や卒業生との絆を深めるためのホームカミングデーも開催いたします。また、大正7(1918)年に学祖が開いた私塾「和洋裁縫手芸学院・京都シンガーミシン会社女子実業教習所」がその2年後の成安裁縫学校の設立、すなわち本学園創立の基盤となったことに鑑み、令和3(2021)年度に新たな学びの場として「成安アカデミー」を開設することも計画いたしております。こうした記念事業をとおして、多くの方々と新たなご縁を結ぶことができれば幸いでございます。
本学園におきましては、創立100周年を機に、学生、園児、保護者、卒業生、卒園生の皆様、これまで教職員として学園を支えていただい諸先輩方、そして、地域で大学・幼稚園に惜しみないご支援をしていただいている皆様とのつながりをさらに強固なものとし、これまでの100年の歴史を礎として、これからの100年－成安の未来を築き上げるために邁進していく所存でございます。
皆様方には、格段のご支援、ご協力を賜りますよう、心からお願い申しあげます。
学校法人京都成安学園創立100周年記念事業の概要
学校法人京都成安学園は、令和2（2020）年、創立100周年を迎えました。
本法人は、大正9（1920）年、学祖・瀬尾チカが京都の地に成安裁縫学校を設立したことをもって発祥としています。「本校ハ時代ノ進歩二伴ヒ、最モ新シキ和洋裁縫及ビ実用的手芸ノ一般ヲ教授シ、併テ自活学習ノ便ヲ与エ、兼テ婦徳涵養ニ資スルヲ以テ目的トス」と学則第1条に謳われているように、今から1世紀前、民家を校舎としわずか31人で開校したこの学校の設立の目的は女性に自活できる能力を身につけさせることでした。女性の社会的・経済的地位を向上させようとするこの進歩的な取り組みは、学祖の体験に裏付けられた確固たる信念に基づくものであったことは言うまでもありません。
本法人では、令和元（2019）年度から令和2（2020）年度の2か年にわたり、学校法人京都成安学園創立100周年記念事業を展開いたします。
| 記念事業のテーマ | 「Connect100」これまでの100年とこれからの100年 過去を意識し、未来を創造する。 |
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| 記念事業の目的 | 学校法人京都成安学園のこれまでの100年間の軌跡を振り返り、改めて本法人の価値を再認識し、また新たな価値を生み出すとともに、学内外に向けて本法人の存在意義をアピールする機会とし、これからの新たな100年を創造するための起点とします。 |
| 記念事業の考え方 |
学園創立100周年記念事業は、学園創立90周年記念事業（平成22年度実施）との継続性を重視し、以下の点を記念事業策定の基本的な考え方とします。
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創立100周年記念ロゴマーク
100周年ロゴは、成安100年の積み重ねを100の点で表し、点と点を結ぶことで成安を現したものである。
