寄付金充当事業

寄付金充当事業については、成安造形大学クリエイティブキャンパス計画のうち、新棟の建設及びテラスの整備は当面の間、実施を凍結します。

成安造形大学 クリエイティブキャンパス計画

成安造形大学における記念整備事業の基本的方向性は、学内環境整備を提唱し「キャンパスが美術館」を創設した学園創立90周年記念事業の延長線上で考えます。「クリエイティブキャンパス計画」とは、本学独自の方法により、芸術教育にふさわしいキャンパス作りを整備推進しようとするものであり、立地環境の良さを活かしながら、創造的な刺激に満ちあふれ、開放的で楽しく居心地の良い場所作りを試みる計画です。

この整備計画の中長期的な視点でのねらいは教育力強化であり、まずは在学生のためです。建学の精神・大学基本理念(教育理念)を実現するための人材育成における最重要キーワードは「創造性」でありますが、クリエイティブであるためには、取り囲む空間が重要な要素となります。クリエイティブな空間が、クリエイティブな仕事を生むのです。楽しく刺激のある空間で4年間を過ごせば、斬新なアイデアを尊重する精神が育まれるはずです。クリエイティブな能力を育成するための最適な環境づくりを目指したいと考えています。

これは「個性化によるブランド戦略」の一環でもあります。環境整備と人材育成を有機的に結びつけ、キャンパスをクリエイティブ化することにより創造性豊かな人材を育成する、と内外に示すことは、本学の教育的役割の明確化に資するものであると共に、本学が本学独自の方法によりその目的を推進するという決意の表明ともなります。結果として他大学とは異なる、存在感/世界観を示す事業としたいと思います。

またこの事業は「ここで芸術の勉強がしたい」と高校生に思われるような環境づくりの推進でもあります。足を踏み入れたときの印象を良くし、ワクワク感のある空間をアピールすることにより、学びたい人たちを惹き付け、引き止める効果が期待できます。その意味では本学学生専用アパートメントYOHAKUは良き先行事例であると考えています。このような計画にご理解とご支援、そしてご参加をいただけますようお願い申し上げます。

1 施設整備計画(新棟の建設とテラスの整備は、当面の間、実施を凍結します)

キャンパスの顔であるエントランス付近の整備と新棟の建設を予定しています。エントランス付近は、JRおごと温泉駅から本学へのアクセスを支えているスクールバスがスムーズに往来できるように、車両の出入口を分岐します。併せて、乗降場所の位置を変更することで誰もが安全に通行できる歩車分離を実現します。また、開放的な雰囲気で魅力的なエントランスとなるようテラスを集合体のように配置し、アプローチのための階段としてだけでなく、スクールバスの待ち時間などを過ごせるベンチとしても活用できるようにします。新棟は、500名規模のイベントが可能な多目的ホールをメインに、学生会室や学園の歴史資料の展示スペースなどを整備します。多目的ホールは、可動間仕切りでセパレートでき、講義室や演習室など、多目的に利用できるようにします。併せて、付属の机や椅子を収納することで、大規模な展示空間にもなり、多種多様な展覧会やイベントの実施が可能となります。また、琵琶湖を望む高台という立地を生かして、ホールやテラスから眺望を楽しめる開放的で心地の良い空間を創出します。

バス停エントランス付近の整備 イメージ図

2 キャンパス内 作品設置

活躍する卒業生作家への依頼制作や、卒業生・在学生・教職員等学園関係者からの作品プラン募集を行い、その中から選考された作品をキャンパス内の常設作品として設置します。ユニークな野外作品等の増設は回遊式美術館としての「キャンパスが美術館」の充実を図ります。作品の設置には記念植樹的な意味合いもあり、コミュニケーションや絆を深める機会となることを願っています。キャンパス内に設置する作品をきっかけに100年の歴史を支える在学生、卒業生、教職員とこれから学園に入学される方々をつなぐ空間となることを目指します。

作品設置を依頼した卒業生作家

飯川雄大《デコレータークラブ-ピンクの猫の小林さん》のためのドローイング 2020年
宇野君平《ヒゴタイ》2016年
国谷隆志《Spaceless Spaces(Deep Projection)》2015年
森太三《関係のベンチ》2015年

成安幼稚園遊戯棟等建替事業

成安幼稚園は、昭和4(1929)年7月、昭和天皇御大典建造物大嘗宮の一部135坪の下賜を受けて、京都市上京区の相国寺校地内に「記念幼稚園」の設立を申請し、昭和5(1930)年3月、京都府知事の認可を受けて発足。その後、昭和50(1975)年4月に向日市に「成安向日幼稚園」を開設、翌年に相国寺校地の「成安幼稚園」を閉園し「成安向日幼稚園」の名称を「成安幼稚園」に改称(実質的には移転)して、成安幼稚園の歴史を引き継ぎました。以来45年、成安幼稚園は学園創立100周年の本年、開園90周年を迎えることとなました。

成安幼稚園ではより安全で快適な保育環境を実現することを目的として、園舎の建替事業を令和2年度に実施します。具体的には、現在の遊戯棟、第2保育棟、第3保育棟を解体撤去し、新たに園舎を建設します。新園舎は木造で、遊戯室、保育室(3室)、保健室、多目的ルーム、ラウンジ、職員室、ウッドデッキなどを備え、安全性と機能性を重視したものとする計画です。また、グラウンドも拡張、緑豊かな幼稚園に生まれ変わります。

新園舎完成イメージ図